1型糖尿病(T1D)になったばかりの患者の殆どはまともなβ細胞をだいぶ有しています。ということはインスリン分泌を促すNovo Nordisk社の2型糖尿病(T2D)薬Ozempic(オゼンピック;semaglutide、セマグルチド)が効くかもしれません。
同剤をT1D診断から3か月以内に使い始めた21-39歳の患者10人の1年間の経過がNEJM誌に掲載されました。
10人全員が3か月以内に食事時のインスリンが不要となり、7人は6か月以内に基礎インスリン不要となりました。
診断時に11.7%だった糖化ヘモグロビン平均は6か月時点で5.9%、12か月時点で5.7%に落ち着きました。
用量を増やしている期間に軽い低血糖が生じましたが、投与量が一定になって以降の発生は認められませんでした。
T1D診断後すぐからのOzempic投与をより大人数の無作為化試験で検討する価値があると著者は言っています。
Semaglutide in Early Type 1 Diabetes. NEJM. September 7, 2023
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2302677
After treatment with semaglutide, newly diagnosed Type 1 diabetes patients
needed little or no insulin
https://www.eurekalert.org/news-releases/1000574
コメント