急性痛の治療として米国FDA承認審査段階のVertex Pharmaceuticals社の非オピオイド経口薬suzetrigine(スゼトリギン、VX-548)がPh2試験で腰仙部神経根障害(LSR)の痛み(坐骨神経痛)を有意に緩和しましたが、その程度は残念なことにプラセボと似たりよったりなものでした。
suzetrigine投与群102人の12週時点での痛み指標NPRSがもとに比べて2(2.02)点下がりました。プラセボ群100人も同様でほぼ2(1.98)点下がりました。
Clinicaltrials.govによるとPh2試験は米国の54か所で実施され、被験者締めて218人が1対1の割合でsuzetrigineかプラセボ投与群に割り振られました。
Vertex社によるとプラセボ効果はそれら54の施設毎にまちまちでした。プラセボ効果がより低かったおよそ40%の施設のsuzetrigine投与患者47人の12週時点NPRS低下は2点弱ほどであり、プラセボ群とは違って全施設対象と遜色なく、ゆえにそれら40%の施設のプラセボ群36人の1点弱ほどのNPRS低下に比べて下図の通り見栄えしました。
Vertex社は強気にもLSR相手のsuzetrigineのPh3試験を目付役との相談の後に始めます。Ph3試験はプラセボ効果をうまく均して(better control)同剤との効果の差が明確になるように設計すると同社は言っています。
suzetrigineの急性痛治療としての米国FDA承認審査結果はまもなく来年1月30日までに判明します。
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